全国のまごころストーリーVol.3
「私たちは、人生という旅路に
寄り添う『足』になる」(後編)

2022/07/27

まごころストーリー

全国のまごころストーリーVol.3 熊本KT店

今年で創業100年目を迎える熊本タクシー株式会社は、タクシー業の他にも、訪問介護や保育園、飲食店など、さまざまな領域に事業を展開しています。

 

そんな熊本タクシーさんが、今回新たにチャレンジするのがまごころサポート。

 

なぜタクシー会社がまごころサポートを取り入れることにしたのか、3代目社長の倉岡征宏さんにお話をうかがいました。

 

前編・後編に分けてご紹介します。ぜひご覧ください。

ワガママを言われるのは信頼の証

3代目社長の倉岡征宏さん

ーまごころサポートの実務責任者となった熊本タクシー社員の大石さんは、バスガイドと兼任されているそうですね。

はい。バスガイド業務はコロナ禍でまだ回復していないので、兼任でまごころサポートの業務を任せることにしました。まだ依頼の数は少ないけれど、1件1件が寄り添っていかないといけない事案だから、手間と労力はかかると思います。私から見たら、大変そうだけど楽しそうでもありますね。

大石もこの間「仲良くなるとワガママが多くなる」って笑っていました(笑)。でもいろんなワガママを言われるってことは、ある程度信頼をされているってことだと思うんですよ。それは悪いことではないな、と。

熊本タクシー株式会社で、バスガイドのお仕事と兼務でまごころサポートの実務責任者も務めている大石綾子さん。 (*)『月刊まごころ』2022年7月号でインタビューをしています。

ー確かにそうですよね。以前、大石さんとコンシェルジュの方にインタビュー(*)したところ、「私たち、怒る時は怒るんです」とおっしゃっていました。言いたいことを言い合える関係になっているから、信頼関係が築けるんだと。

それはとてもいいことだと思いますね。この間は、90代のシニアの方にスマートフォンのレクチャーをしたって言っていました。あと、最近桜町に新しくショッピングセンターができたんですけど、「そこにお買い物に行くのが夢」というシニアの方がいて、さっそくうちのコンシェルジュさんが付き添って一緒に行ったらしいです。

ーすごい! まごころサポートで夢を叶えたんですね。

そうそう。私は直接シニアの方のお声を聴く機会は少ないんですけど、大石がバスガイドでいないときに代わりに直接お電話に出る時なんかには、やっぱり非常に期待されているなと感じますね。

ーまごころサポートを始めてから、社内の雰囲気に変化などは出ましたか?

そこは正直なところ、始めて間もないのでまだわからないです。コンシェルジュさんともまだコミュニケーションが十分に取れていないので、そこが今の課題ですね。うちはタクシーの営業所を何箇所か持っているから、いつかそこにコンシェルジュさんが寄れるようなスペースを作りたいなと思っているんですよ。「コンシェルジュステーション」みたいな。

ーそれは素敵ですね!

そういう拠点ができると、ドライバーともコミュニケーションが取れるだろうし、良いシナジーが起こるかもしれないですよね。それが今後チャレンジしていきたいことです。

出産前からシニアまで、いろいろな形で人生に関わる

ー熊本タクシーがまごころサポートを取り扱う意味合いについて、どのように思われますか?

我が社の経営理念は「私たちは、移動するすべての人に信頼される『足』である」というものなんです。「足」っていうのは当初タクシーとかバスを表していたんですが、事業をどんどん展開していくうちに、「足」以外の業務も増えたなぁと思っていて。まごころサポートなんて、まさにそう。だから、経営理念を変えないといけないなって思っていたんです。

ーそうなんですね。

でもMIKAWAYA21の役員である鈴木孝英さんから、「これからは、『人生という旅路に寄り添う』という意味での『足』として捉えたらいいんじゃないですか」って言われて。ああ、それはいいなって思ったんですよね。人生の旅路に寄り添う「足」として存在すれば、この経営理念を変えなくて済むなって。

ーその通りですね。先ほどのショッピングモールの話もそうですが、シニアの方にとってやりたいことをやれるように、行きたいところに行けるように、生活のあらゆるシーンでサポートしている姿は、新しい意味合いでの経営理念と深いところで繋がっているように感じます。

そういう意味で言うと、うちはタクシー業で「陣痛タクシー」というサービスもやっているんです。妊婦さんが陣痛の時にも心配なくタクシーを使ってもらえるよう、事前登録していただくサービスなんですけど、すると妊婦さんだけでなくドライバーも心の準備ができるんですよね。そこにまごころサポートもプラスされることで、出産前からシニアになるまでいろいろな形で人の人生に関わることができる。「人生の旅路に寄り添う」って言葉はぴったりだなと思いますね。

ー最後に、今後チャレンジしていきたいことを教えてください。

まごころサポート自体も、新しいサービスを取り入れたりとどんどん変化していっているので、我々もできる範囲でついていこうと思っています。最初にも言いましたが、やっぱり時代とともに変わっていかないと、遅れていってしまいますから。

ータクシー会社だからこその、まごころサポートの新しい可能性もありそうですね。

そうですね。「足」を絡めた展開は特にうちはできるかもしれません。本業の方で余裕が出てきたら、ぜひまごころサポートの業務を融合させていきたいですね。将来的にはドライバーがコンシェルジュになって、移動もサポートもできるようにできたらと構想をしています。

 

ーそれはとても楽しみです。ありがとうございました!

 

【前編記事はこちら!】

 

【全国のまごころストーリーVol.3】熊本のタクシー会社がチャレンジするまごころサポート。 「私たちは、人生という旅路に寄り添う『足』になる」(前編)

番外編! まごころサポートを利用しているシニアの方の声

コンシェルジュの櫻田 麻梨さん(写真左)と松村さん(写真右)

松村さん

ポストにチラシが入っているのを見て、すぐに電話で申し込みました。金額も安かったし、「これだ!」と思って。それから麻梨ちゃん(櫻田さん)に週1で来てもらっています。お茶碗を洗ってもらったり、ガラス窓を拭いてもらったり、クーラーを掃除してもらったり。普段はヘルパーさんが来てくれるけれど、ヘルパーさんの業務にも限度がありますからね。その部分を、麻梨ちゃんにお願いしているんです。

麻梨ちゃんは初めて会った時から話しやすくて、何年も前から会っているような気がしましたね。手際が良くて仕事も早くて、性格も気持ちがいいし、今では娘みたいに思っています。毎回来てくれるのがとても楽しみなんです。

「まごころサポート 熊本KT店」会社概要

3万フォロワーの企業公式ツイッター中の人K.I氏(左)と倉岡社長(右)

店舗名:まごころサポート 熊本KT店

店舗住所:熊本県熊本市中央区中央街4-28 クマタクビル

社名/屋号:熊本タクシー株式会社

代表:倉岡 征宏

本社所在地:〒860-0802 熊本県熊本市中央区中央街4-28 クマタクビル

 

<Photo:関 愉宇太、Text:土門 蘭>

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