新しい街で、地域のつながりを作って活性化を

この店ができて以来、22年間新聞販売の仕事をしております。以前から読者の方のちょっとした身の回りのお困りごとを聞いており、思えば当時からまごころサポート的な心持ちでいたような気がします。デーリー東北の本社で開催されたまごころサポートの説明会に参加したのをきっかけに、「少しでも地域の皆さまの力になれば」という思いで本格的に始めることにしました。

今のところご依頼で一番多いのは、庭木の剪定ですね。うちには木の剪定が得意なコンシェルジュさんがいるので助かっています。最近では妻をコンシェルジュに採用し、初の夫婦でのサポートを行いました。物置のお片付けと洗浄をしたのですが、シニアの方はとても喜ばれて、自家製の梅酒まで振る舞ってくださいました。妻はDIYや大工仕事が得意で張り切っており、とても頼もしいです。

また、集金先のシニアのお客様で、旦那さんに先立たれて一人暮らしをされていた方がいらっしゃいました。伺うたびに世間話をしていたのですが、そのうちまごころサポートでベッドや植木鉢の移動などを手伝うようになり、お礼にご飯をごちそうになったり、「息子のようだ」と喜んでくださるようになりました。その方は先日亡くなりましたが、今でも笑顔が忘れられません。家族のように思っていただけたことが、私自身もとても嬉しかったですね。

八戸ニュータウン地区は名前のとおり比較的新しい街で、若い人も多く、ご近所さんの顔も知らないという方もまだ多いようです。一方で各町内会が連携し、花の植え付けや毎月のゴミ拾いなどを実施しているので、美しい街並みが魅力でもあります。これからはまごころサポートを通じて、街の顔になるような販売店を目指し、地域のつながりを大切にしながら、街の活性化をはかりたいと思っています。

[ 店舗情報 ]

店舗名：まごころサポート デーリー東北八戸ニュータウン店

店舗住所：青森県八戸市南白山台2丁目6-20

社名／屋号：デーリー東北販売株式会社八戸ニュータウン店

代表：深川 公夫

本社所在地：〒039-1112　青森県八戸市南白山台2丁目6-20

大切にしているのは、「自分たちも楽しむ」こと

以前はサラリーマンをしており、この実家で新聞販売店を始めてから4年目となります。この街にも昨年5月に引っ越してきたばかりなのですが、住んでみて思ったのは、お年寄りがとても多いということでした。コンビニも高校もなく、バスは1日数本、タクシーも通っておらずなかなか不便な街です。「新聞販売をしながらも何か手伝えないだろうか」「販売店は昼間の時間が空くので、その時間を有効的に使えないだろうか」と考えていた折、まごころサポートの話を聞いて「チャンスだ」と思いました。

スタートして初めてのお客様は、自分が小学生だった時の先生。その方の伴奏で校歌を歌った思い出があるのですが、今ではその先生がお得意様で、このようにお力になれているのはとても嬉しいことだと思います。草刈り、片付け、換気扇の掃除、変わったところではお庭の畑のお芋掘りなど、本当にいろんなご依頼がありました。気がついたのはそれぞれのシニアの方にストーリーがあるということ。いろんな経験、いろんなお話を聞くことで、私自身とても勉強になっています。草刈りが終わった後にいただいた冷たい飲み物やアイスは格別でした。

新聞販売店だからこその強みと言えば、シニアの方のお宅の場所をよく知っていること、チラシを使ってお知らせができることでしょうか。シニアの方から情報を吸収して、私たちもシニアの方に情報を共有してもらい、安心感を持って暮らしていただきたいと思っております。もともとこの地域の方々は協力的で活発な方が多いので、みんなでそんな街にしていきたいですね。

ですので、今後の私の目標は「シニアの方の不安を減らし安心感を上げる」こと。一所懸命サポートして実績を増やし、成功も失敗もどんどん経験して、まごころサポートのサービスを改善しながら、その輪を広げていきたいと思っております。

[ 店舗情報 ]

店舗名：まごころサポート デーリー東北新郷倉石店

店舗住所：青森県新郷村戸来金ケ沢43-5

社名／屋号：佐友新聞店

代表：佐藤 和友

本社所在地：〒039-1801　青森県新郷村戸来金ケ沢43-5

大切にしているのは、「自分たちも楽しむ」こと

もともとは石材店に20年勤めていたのですが、新聞販売店を営んでいた父に「一緒にやろう」と言われて、ちょうど1年前にこの店に入りました。親孝行の一環として始めたのですが、最初は勝手がわからずものすごく忙しかったですね。

だから、正直なところ初めはまごころサポートまで手が回らないと思って、始めるつもりではなかったんです（笑）。でも人手が必要だという話を聞いて、「これからお世話になることだし、やってみるか」と。正直に言うと最初はそんな感じでしたが、やるからには徹底してやろうと気合を入れてスタートしました。

そうしたら、まごころサポートのチラシを見た方がご連絡をくれたんです。そのうちのお一人がKさんというのですが、シニアのお母さんと娘さんのお二人暮らし。お母さんは手術後に体調を崩して、娘さんは通っている専門学校をやめようかと思っていたところだったそうです。最初は毎日自分が1時間お宅に伺っていたのですが、そのうち女性のコンシェルジュに任せるようになって。彼女がとても親身に仕事をする人だったので、シニアの方も心を開いてくださるようになりました。

ある日ガレージを片付けていたら、亡くなった旦那さんのピザ窯が出てきたんです。「せっかくだから、これを使ってピザ窯復活祭をしましょう」と言ったらとても喜ばれて、今度本当にすることになったんですよ。Kさんは「まごころサポートさんがうちに来てくださるようになってから、未来が明るくなった気がする」とおっしゃっていました。「これまでは籠りきりだったけど、今はガーデニングなどやりたいことや楽しみなことが増えた」と泣きながらおっしゃるんです。私たちは「自分たちも楽しむ」ということを何より大事にしているので、そのようにおっしゃっていただけたときは、本当に嬉しかったですね。自分の理想とする活動を明確にしてくださったお客様です。

また、まごころサポートを通じて、他の新聞販売店の仲間たちに出会えたことも大きいです。みんな仲が良くてとても楽しそうにやっている。集まるだけでワクワクするんです。いつかこの8人が「デーリー東北を変えた伝説の8人」となれるように頑張っていきたいと思っています。

[ 店舗情報 ]

店舗名：まごころサポート デーリー東北八戸尻内店

店舗住所：青森県八戸市尻内町八百刈49-1

社名／屋号：株式会社八戸駅前専売所

代表：前山 秋男

本社所在地：〒039-1101　青森県八戸市尻内町八百刈49-1

配達員の高齢化も、協力しながら乗り越える

以前、関東のある新聞販売店さんに見学に行ったことがあるんです。そちらは何万部と扱っている大きなお店だったのですが、社長自らがまさにまごころサポートのような地域のための活動をされていて、素晴らしいなと思っていました。自分もただ新聞屋をするだけではなく、何かできたらと考えていたので、まごころサポートの話を聞いたときはすぐに「やりたい」と思いましたね。

ただ、始めたばかりの頃は依頼件数も問い合わせも０だったんです。だけど、他のまごころサポートの店主やコンシェルジュの皆さんと、一緒にゴミ拾いをしながらポスティングをすることになり、その第１回がうちの店だったことから、少しずつご依頼が増えていきました。初めてのお客様は、ゴミ拾いをしている最中に大声で呼んでくださったシニアの方です（笑）。まごころサポートのご説明をしたら、障子貼りをお願いしてくださって。以来、その方は10件以上ご依頼してくださっていますね。美容室もされている方なので、お客様にもおすすめしてくださって、とても助かっています。

この辺りは高齢化が進んでいて、新聞が読めなくなったり入院されたりと、少しずつ新聞販売店のお客様が減っていっています。配達員も高齢化しており不足しているのが現状ですが、新聞を待ってくださっている方もいますし、配達をすることでシニアの方の様子を見守ることもできるので、なんとか穴を開けないように続けていきたいですね。

これからは、販売店同士で協力し合うことも必要だなと感じます。ライバルとして競い合うのではなく、お互いに困ったことには協力し合えるような関係性ができれば、配達員の高齢化の問題も乗り越えられるのではないでしょうか。まごころサポートも、お店同士で連携し合いながら、地域に根付かせて行けたらいいなと思っています。

[ 店舗情報 ]

店舗名：まごころサポート デーリー東北洋野種市店

店舗住所：岩手県洋野町有家第7地割12-1

社名／屋号：デーリー東北種市南専売所

代表：柏木 太志

本社所在地：〒028-7905　岩手県洋野町有家第7地割12-1

前編はこちらから

【全国のまごころストーリーVol.8】新聞販売店だからこそできる「街づくり」とは？ 『デーリー東北』8つの新聞販売店が目指すもの。【前編】

＜Photo：関 愉宇太、Text：土門　蘭＞