似た悩みを持つ者同士
支え合って

2025/07/03

コンシェルジュ紹介

おだわら・あしがら潤生園店 中村 玲菜さん

各地域の “素敵コンシェルジュ” が持つまごころやこだわりを紹介する、こちらの特集。シニアの皆さまにお配りしている『案内手帳』に掲載したものを、WEB版ではコンシェルジュの魅力をより掘り下げてお伝えしていきます。

 

今回お話をうかがったのは、まごころサポートおだわら・あしがら潤生園店の中村玲菜さん。シングルマザーとして2人の幼いお子さんを育てつつ、幼稚園入園前の下のお子さんとともにシニアのお宅を訪問されています。

 

そんな中村さんに、サポートをする中で得たものや大事にしていることについてうかがいました。

娘とともにサポート現場へ

ー中村さんがコンシェルジュの仕事を始めた理由について教えてください。

中村さん 私はシングルマザーで3歳と5歳の娘がいるのですが、下の子はまだ幼稚園入園前なので、子連れで働けるところはないかと探していました。そこで母の知り合いの方にコンシェルジュの仕事を紹介していただいたんです。今は下の子と一緒に、シニアの方のお宅にサポートに伺っています。

ー実際にサポートを始めてみていかがですか?

中村さん 私自身おじいちゃん・おばあちゃんっ子で、一緒に畑仕事をしたり出かけたりするのが大好きだったので、シニアの方に関わる仕事ができるのは嬉しいです。まだサポート数は少ないのですが、草刈りやお買い物代行など、自分にできることでお役に立てるのはやりがいがありますね。

サポートをする中で大事にしていることは、ちゃんと目を見ること。本当はどう思っていらっしゃるのか、何を伝えたいのか、言葉では伝えられないものを汲み取ることを意識しています。その結果、「助かったよ」とか「ありがとう」と言っていただけるとすごく嬉しいです。

ー印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

中村さん 先月、初めてお買い物のサポートをして、シニアの方と車で一緒に買い物へ出かけました。初対面のため、最初は緊張感が漂っていたのですが、スーパーで買い物をしていると次第に話が盛り上がっていって。私自身も主婦なので「これで何を作るんですか?」「どうやって作るんですか?」と気になって聞いていたら、シニアの方がイキイキと作り方を教えてくださったんです。おしゃべりするうちに少しずつ心の距離が近づいて、帰り際には「今日はとても楽しかった」と言っていただけました。私自身も学びが多くて本当に楽しかったですし、娘にとってもいい体験になり、サポートを超えた経験ができたと感じました。

母としての孤独を和らげてもらった

ー三者三様のいい時間だったんですね。お子さんは一緒にサポートに行くとき、どんな様子なのでしょうか?

中村さん 最初は「なんで知らないおばあちゃんの買い物をするの?」など、不思議がっていました。子どもにとってはなぜ一緒に買い物に行くのか、なぜ代わりに買い物に行くのか、よくわからないようで。それで「外出するのが大変な人もいるんだよ」「困っている人がいたら私たちが助けてあげるんだよ」と教えています。働く親の背中を見せられるのはありがたいですね。

ーお子さん連れで訪問した時、シニアの方はどんな反応をされていますか?

中村さん ありがたいことに、皆さんとても喜んでくださいます。私はそれまで、子連れの際は周りに迷惑をかけないようにと気が張っていたのですが、シニアの方に「子どもはエネルギーの塊」「元気をもらえる存在」と言っていただけて、新しい視点を持つことができました。それまでシングルマザーとして孤独を感じる場面が多かったのですが、その言葉を聞けて救われたような気持ちになりましたね。

今は「個の時代」なので、シングルマザーじゃなくても、世の中の親御さんは子育て中に孤独や寂しさを感じる場面がよくあると思います。でも私自身は、まごころサポートを通じて人と人の温かな繋がりを感じられるようになりました。シニアの方に、子どもに対する優しい視線を向けていただく中で、私自身の孤独も和らげてもらっています。

ーそれはとても素敵ですね。今後挑戦したいことがあれば教えてください。

中村さん 「助けて」が言えずに孤独を感じることが多いのは、子育て中のお母さんもシニアの方も一緒だと思います。だから子育てママにこそ、コンシェルジュの仕事をおすすめしたい。子育てママは気遣いや優しさに長けているし、シニアの方はまだまだ元気だし、お互いが繋がるといい関係性ができるのではないでしょうか。お互いに手を取り合いながら、助け合うのが当たり前な世の中にしていきたいですね。

▽シニアからのメッセージ 府川恵美子さん

府川さん 庭の手入れをお願いしたのをきっかけに、まごころサポートを知りました。今はまだ自分でいろんなことができるので、サポートを受ける機会は少ないけれど、いつか頼ることができる、助けてもらえると思うと安心して過ごせます。

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