新築アパート 4戸+シニア支援拠点
改修アパート 6戸
横浜市のほぼ中央に位置する神奈川区は大きな広がりを見せる台地です。
神奈川区の北西部、起伏のある丘の上の菅田町には農地や樹林地が点在し、のどかな風景が残っています。
菅田町の高齢化は進んでいて、65歳以上の高齢者率は約30%と神奈川区の中でも高いとされています。
古くからの住宅地が周辺に広がり、戸建てや低層アパートが多く見られます。
このアパートの立地は最寄駅から徒歩20~25分。最寄りのバス停からも徒歩5分。
日本全国でこのように、中心市街地から少し離れた住宅エリアにお住まいの高齢者は多いことでしょう。
各地でのまごころアパートの汎用性は高い、と言えるかもしれません。
最寄りのバス停から歩いて、 松葉台と呼ばれる丘へ続く緩やかな坂の途中に位置する、 まごころアパート松葉台。
もともとここには、広い庭付の一戸建てがあり、 築古のアパート1棟が、隣に建っていました。
本プロジェクトでは、 一戸建てを解体し、木造アパートを新築。 併せて築古アパートを改修することで、 中庭を真ん中に、二つのアパートは開かれ、住まう人が交流し コミュニティのある空間をつくることを、目指しました。
どちらのアパートも道路に面していて、 通り抜けられるちょっとした隙間、路地となることで、 地域の人々を、そのまま中庭へと導きます。
わたしたちは、この道の様な中庭を「ミチニワ」と呼ぶことにしました。
歩みを進めると、みんなで集い、おしゃべりを楽しめる ウッドデッキが見えてきます。
二階建てのアパートが二棟建つことによって生まれた「ミチニワ」には、 建物の間に屋外だけれど、家の中のような、 住まう人たちの生活が、外に少しにじみ出ている 昔の縁側空間のような、親しみのある、落ち着いた余白が生まれます。
新築アパートの1階には ウッドデッキとつながるコミュニティキッチンを設置しました。 食事会や季節のイベントなど、入居者や地域シニア、 地域の多様な世代の方々に開かれた、触れ合いの場に。
ジーバーFOODという、「食」を通じて地域の人と人とが集い、 地域のために働く「おしごと」プログラムを導入して 地域のひととひととの繋がりを育んでいきます。
まごころサポートのコンシェルジュが、 アパート入居者だけでなく、地域シニアをみまもり、サポートする中で、 地域の方々と協力し、地域の安心をつくっていく。 コミュニティキッチンには、地域に役立ちたい人たちが集い、 地域に開かれた「おしごと」の場、ワクワクできる場となる。 まごころアパートは、地域に、安心とワクワクを生み出す「小さな拠点」として機能していきます。